修理
修理
楽器の修理は、状態を復元するだけではなく、実際の演奏に耐え、使い続けられるように仕上げなければなりません。 一見似通った破損でも、人間と同じで、それぞれに合った修理方法や、対処が求められます。 経験も非常に重要ですが、同時に想像力も求められる仕事です。
調整に持ち込まれた楽器をチェックしていると、時に接着面のはがれている個所を発見します
修理や調整が必要なくとも、定期的に楽器のコンディションをチェックすることは大変重要です
弓の先端、チップは、木部を保護する重要な意味があるので、亀裂がある場合には、早急な交換が必要です
チップの材質にはプラスチック製のものや、骨、マンモスの牙、時に銀や象牙等も使われます
弓のフロッグに使われる貝は、手汗や汚れによって、劣化します
白濁したり、割れてしまった場合には対処が必要です
市販の交換パーツもありますが、その弓の雰囲気に合ったものを、貝から削り出して作ることもあります
大きすぎるヴィオラの上下が切り落とされて短く改造された楽器ですが、注意深く観察しないとわかりにくいです
科学的な手法を用いて楽器の調査を行うこともあります
写真は紫外線ライト照射による蛍光反射を撮影したものです
手を加えられた部位がはっきりとわかります